WFデータ入力用.viw 2012年 2月22日 13:47
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バイロイトの第九、国内盤LP

国内盤のLPレコードを紹介する。発売順に並べている。
ジャケット、レーベルの写真は、元のと比較して色合いは合わせているので、
ほぼ現物通りに再現されていると思う。
コメント記事はHPのリストの摘要欄の記事をそのまま転載している。一部、修正追加している。
音質についてのコメントは、感想を書いた時期が異なり、一貫していない部分が有り、
また、重箱の隅をつつくような内容なので、参考程度にしてほしい。

 

 


上左、箱の外観、右、レーベル

上左、インナージャケット、右、解説書9p.

付録の村田武雄による解説17cm盤。
黄色の袋の赤盤と、赤色の袋の黒盤二種あり。


入手したレコードに入っていた当時の新聞広告とパンフレット。

四セット目、後のエンゼルマークの赤レーベル。

五セット目、フラット盤、DGがある。この盤が56年2月の一番最初のプレスではないかと思う。


日Angel HA1012/13 発売年:1956/2
Matrix:2XRA-16-2N 53/2XRA-17-2N 56//2XRA-18-2N 76/19-2N (黒盤)
二セット目:2XRA-16-2N/2XRA-17-2N//2XRA-18-2N/19-2N(黒盤)
三セット目:2XRA-16-2N/2XRA-17-2N/2XRA 18-2N/2XRA 19-8(赤盤)
四セット目:2XRA-16-T/2XRA-17-T/2XRA-18-T-21/2XRA19-T-21(赤盤)


黒盤二セットあり。GG盤。2枚組。4面収録。オートチェンジャー仕様。国内盤初出。箱入り。HA5086/7以降の再発盤とは音色が大分異なる。音が良いのかどうか判断しかねる。指揮者入場の足音なし。終わり拍手なし。付録の村田武雄の解説17cm盤は赤盤と黒盤の二種あり。当時の発売価格、4600円。オークションにたまにでるが、国内盤にしては結構高値が付く。1万前後か。ただ、状態のいいのが少ない。中古専門店でもめったに見ないが、あっても高い。

三セット目を入手(2012/3/15)赤盤、GG盤。4面収録。オートチェンジャー仕様。箱の仕様が黒盤と異なる(下の写真)。レーベルのデザインは黒盤と同じ。
驚いたのは、終楽章を聴いたとき音がかなりこもっていると感じた。実際、黒盤と比べてみても明らかにこもった音だった。さらに黒盤と異なるのは最後に拍手が入っている。明らかに使用テープが違う。箱の仕様で黒盤とは後の発売だと思う。音質が落ちるのは不可解。

四セット目を入手(2012/12/7)。赤盤。GG盤。残念なことに函、内袋はHA5086/7。レーベルは金地ではなく、後の赤地のエンゼルマークのデザイン。驚いたのは冒頭足音が入っていることだ。最後も拍手が収録されている。従来、HA1012/3は足音が入ってなくて、足音入りは最初の全集XLPが初めて発売、とされていた。もちろん四面収録でオートチェンジャー仕様だ。音質は赤盤と同じような音。

五セット目、フラット盤を入手(2013年1月22日)。黒番。DGあり。フラット盤があるはず、と思っていたが、なかなか見つからなかった。ようやく入手できた。通針していないようなきれいな盤。音質ものちの、XLP、AB9000とほぼ同じ音質で、おなじHA盤のGG盤より一皮むけたようなクリアな音がする。(2013年1月25日記)

 当時の東芝の新聞広告(左)、と右は発売広告のパンフが箱に入っていた。新聞は1958年11月15日発売の東京夕刊とメモされている。価格は3600円。12月31日まで購入した場合、村田武雄解説による17cm盤を無料で差し上げます、と書かれている。右のパンフには価格が4600円になっている。貴重な資料だ。データーの発売年とはずれているがどうなのだろう。

英ALPを入手したときに、レーベル金文字の盤のレーベル面の形状を比較して見たら同じだと思った。それで両者を部分的に比較して見た。ほとんど差は判らなかったが第4楽章おわりの合唱やシンバルはHA盤 (黒盤)の方が抜けがいいと感じた。東芝がメタルマザーを輸入して国内でプレスしたのか?と推測したがどうも違うようだ。それにALPは最後拍手があるが、HAは拍手は無い。


下の二つはHA1012/13。下が黒盤。その上が赤盤。
赤盤の箱の仕様は上の三セット、HA5086/87,AB7154/5,AB8084/5 とまったく同じ。

左、アルバム外観、右はレーベル


上、左は解説書。右は全集セットの仕様。アルバム式になっている。
日Angel XLP5006/10(第九は,、XLP5007/8) 発売年:1961/9
Matrix:2XRA-16-T/17-T//18-21/19-T-21

 フルトヴェングラー大全集2。5枚組のアルバム。全集の最初のもの。全集の収録内容は、交響曲第1番、9番、レオノーレ序曲第2番、バイオリン協奏曲、ピアノ協奏曲第5番”皇帝”。
第九はLP2枚4面に収録。海外初期盤も含めて、これが音質ベストではないかと思う。初めの足音、拍手あり。最後の拍手あり。はじめの「足音入り」はこれが最初だったと思う。

 解説書には、「私の聴いたフルトヴェングラー」と題して、小塚新一郎(東京芸術大学美術学部長)、武岡鶴代(国立音楽大学教授)、尾高節子(国立音楽大学教授、尾高尚忠氏夫人)の三氏の対談(聞き手は村田武雄)が掲載されている。
 

左上は箱外観。三種のレーベル。二種は白レーベルテストプレス。


上左、インナージャケット、右は解説書 4p.(表紙とも)

三セット所持していて、以下、それぞれのデータ。
日Angel HA5086/87(2XRA-19-H, 3面レーベルに印刷) 発売年:1963/1 発売価格 3000円
Matrix:2XJ-1032 1/2XRA-18T--21 1C/2XRA19-T-21

白レーベル見本盤、番号、演奏者名の印刷はあり。GG盤。赤盤。2枚組3面にカット。1,2楽章を1面に収録。第4面は1番を収録。箱入り。足音入り。拍手あり。音質非常に良い。
日Angel HA5086/87 発売年:1963/1
Matrix:2XJ-1032/2XRA-18T-21 13/2XRA-19-T-21 12

全曲3面収録。第4面は1番。足音入り。赤盤。箱入り。
日Angel HA5086/87 発売年:1963/1
Matrix:2XJ-1032/2XRA-18--21 1C/2XRA19-T-21

一枚目白レーベルテストプレス?レコード番号ゴム印/2枚目白レーベル印刷印字見本盤。開始まえの入場の足音入り。AB7154/5とともに国内盤では一番音質がいいと思う。赤盤。箱入り。交響曲第1番とカップリング。
 

インナースリーブ(レコード内袋)
日Angel AB9117/9118(AB9116/20) 発売年:1965/9 発売価格 6000円
Matrix:2XRA-16 1S/17 1S//18 1S/19 1S

 赤盤。フルトヴェングラー大全集2。これが二回目の全集発売。5枚組で内容はXLPと同じ組み合わせ。また、解説書もXLPと同じものを使用している。仕様は通常の箱入りで、レコードは、ばらのスリーブ入り。第九は2枚4面収録。冒頭、足音、拍手入り。国内初期盤のうち、XLP盤とともに1,2の音質。格別に音質がいい。海外盤と比べても同じ感想をもった。おそらくカティング技術の向上が理由だと思う。XLPと同じ原盤だと思う。

日Angel AB9404/5(AB9403E)黒番。フルトヴェングラー大全集2。発売1968年10月。発売価格7500円。
Matrix:2XRA-16 1S/17 1S//18 1S/19 H 1S2
上記、AB9117/8と全く同じ内容で、箱のデザインもレーベルデザインも同じ。値上げのため、番号だけ替えての再プレス盤だと思う。箱やレーベルは同じなので写真は省略する。(2013年1月25日記)

 
上左、箱外観。右、レーベル。

上左、インナージャケット。右、レコードスリーブ(内袋)。

日Angel AB7154/55 発売年:1965/9 発売価格 3000円
Matrix:2ZJ-1032-21/2XRA-18-21//2XRA-19-21

赤盤。音質良好。2枚組3面収録(第1面に1,2楽章を収録)。箱入り。交響曲第1番(第4面)とカップリング。初めの指揮者入場の足音なし。終わりの拍手もなし。HA5086/7よりこの盤のほうが音がいいように思う。国内盤ではベストではないかと思う。解説書はHA5086/7と同じ。
  日Angel AA8188/9 発売年:1967/12 発売価格 4000円
Matrix:2ZRA-16 1S/2ZJ-1096 6S2/2ZRA-19 4S

赤盤。擬似ステレオ。2枚組アルバム。ブライトクランク盤。運命との2枚組。1面に運命が全曲収録。2面に1楽章。3面に2,3楽章。4面に第4楽章。モノラル盤は1,2楽章を片面に入れていうるが、このLPの収録は意外。
 
 右、レーベル。赤盤、黒盤ともに同じ。

黒盤。日Angel AB8084/5 発売年:1969/2。発売価格 4000円 
Matrix:2XJ-1032 3S/2XRA-18 2S2/2XRA-19-H 1S/2XVH-38-21 

赤盤。音質良好。箱入り。第1面に1,2楽章、第2面、第3面にそれぞれ第3,第4楽章を収録。第4面に交響曲第1番を収録。はじめの指揮者入場の足音入り。最後の拍手あり。日Angel AB8084/5 発売年:1969/3 発売価格 3400円
Matrix:2XJ-1032 3S/2XRA-18-2S2//2XRA-19-H 1S


黒盤。音質良好。交響曲第1番とカップリング。箱入り。はじめの指揮者入場の足音入り。最後の拍手あり。グランドスラムの板起こしCDと比較してみたが、ほとんど同じ印象。TOJJ盤と比べてみたが、TOJE盤は少しこもった音がする。

 このAB8084/5は比較的出回っていて入手しやすい。のちのWF盤より音質がいいのでお勧め。価格に違いから想像するに、赤盤の発売が先だと思う。
 日Angel WF70020/21 発売年:1976/7 発売価格 4600円
Matrix:2XJ-1398 2S/2XRA-18 2S/2XRA-19 1S2

第1面に運命全曲。2面に第9の1,2楽章、3,4面に3,4楽章。初めの入場の足音入り。最後、拍手あり。2枚組アルバム。中古盤でよく出回っている。鑑賞にはまったく問題ない。
 
日Angel WF1/9(全集) 第九はWF-5B、WF-6、発売年:1977/9 発売価格 18,000円
Matrix:2XJ-1032 1S/2XRA-18 1S/19 1S

フルトヴェングラーの芸術第1巻。これで3度目の全集発売。ベートーベン交響曲全曲に、第5番運命は1954年録音と1937年ベルリンフィルとの録音も収録。序曲集、ロマンス1番、。2番。LP3面に収録。
第九はWF-5Bに1,2楽章、WF-6A、Bにそれぞれ3,4楽章を収録。

開始前の入場の足音なし。終わり拍手なし。盤は薄くなり安っぽい。音質は問題ない。
上の写真、下左は解説書20p.、その右はインナージャケット。
  日Angel WF60006/7 発売年:1980/9 発売価格 4000円
Matrix:2XJ-1398 3S/2XRA-18 2S2/2XRA-19 1S2

第1面に運命全曲。2面に第9の1,2楽章、3,4面に3,4楽章。初めの入場の足音入り。最後、拍手あり。2枚組アルバム。中古盤ではこれが1番よく目に付く。音質も問題ない。作りも丁寧。
  



日Angel WF50003/4 発売年:1984/9 発売価格 3600円。
Matrix:2XRA-16-D 1S/17-D 2S//18-D 1S/19-D 2S

デジタルリマスター盤。LP2枚4面に収録。2枚組アルバム。HA1012/13の復刻仕様。初めの足音をふくむ拍手の部分はカット、最後は拍手あり。第九のみの発売で、2枚4面収録は、HA1012/13以外はこれしか無い(国内盤に限って)。重量盤で丁寧な作りにしては音質はいまいち。この音源でCDが作られてもCDの音はしれている。
 付録に初出HA1012/3と同じ解説書(復刻、左の写真)が付いている。
  日Angel TOJE7403-4 発売年:1991/9 6000円
Matrix:2XJ-1398 1S/2XRA-18 1S/2XRA-19 1S

運命との2枚組。第2面に1,2楽章、3,4面にそれぞれ3,4楽章を収めている。冒頭足音、拍手あり。最後拍手あり。

 TOCE6510と音質はほぼ同じ。グランドスラムのCD(板起こし)と比べたが第4楽章はCDのほうが高音に透明感があり。LPは少しベールをかぶったような音。

 このLPが東芝の最後の発売だと思う。時期的には、先に発売されたWF50003/4の後になり、デジタルリマスター盤かと思ったが、ジャケット、帯等にその記載は無い。聴いた印象では、本来のアナログマスターを使用していると思う。盤はそこそこ重量も有り、値段が高いだけあって作りは丁寧で、音質も問題ない。中古盤でも比較的入手しやすい。