WFデータ入力用.viw 2012年 2月22日 13:51
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バイロイトの第九 海外盤LP

海外盤のLPレコードを紹介する。
ジャケット、レーベルの写真は、元のと比較して色合いは合わせているので、
ほぼ現物通りに再現されていると思う。
コメント記事はHPのリストの摘要欄の記事を載せている。一部、修正追加している。
音質についてのコメントは、感想を書いた時期が異なり、一貫していない部分が有り、
また、重箱の隅をつつくような内容なので、参考程度にしてほしい。

 

それぞれジャケット裏面。
 英HMV ALP1286/87 発売年:1955/11
Matrix:2XRA-16-2N/17-2N//2XRA-18-2N/19-3N

GG盤。2枚4面収録。国内盤XLPと比較したが、3楽章まで差は無いと思ったが、第4楽章はXLPのほうが音の抜けがいい。合唱や最後のシンバルの音などXLPのほうがクリアに聞こえる。箱無し、LP2枚ばらジャケット仕様。レーベルの活字金文字。

 全部は確認していないが、最後の拍手は国内盤とは明らかに異なる。国内盤は終わった後、いきなり拍手が入るが、この盤のほうが自然な拍手の入りだ

英HMV ALP1286/87 発売年:1955/11
Matrix:2XRA-16-2N/17-2N//2XRA-18-3N/19-3N

GG盤、2枚目、2枚4面収録。先に入手した盤(いちばん上の画像)のレーベルと印象が大分異なる。先に入手したレーベルの字は全部金文字だったが、この盤の活字の色は白と黒の組み合わせ。"HIS MASTER'S VOICE"の活字の大きさも違う。また、レーベルにある段差がことなり、プレス機(カッターマシンかメタルマザーか?判らない)が別の機械ではないか思う。ジャケットは表は同じだが、裏は細かいところの印字が違い、明らかに別の印刷。
スリーブ(レコード内袋)はオリジナルかどうかは判らない。新しいスリーブに入れ替えられている場合が多い。珍しいかもしれないので写真を紹介する。

先に入手したレーベル金文字(上の写真の盤)と念のため比較してみたが、当然、同じ音質。XLPとも比べてみたが、XLPと遜色ないことも判った。前回、金文字とXLPと比較したときは、金文字は大分音がこもって聴こえたが理由は不明。訂正する。音質のクオリティは高い。
なお、HA1001/2と部分的に比較して見たが、第4楽章の終結部分の合唱やシンバルの音はHAの方が抜けがいいと感じた。

 解説書(8p.表紙とも)
仏VSM FALP381/2 発売年:1955/12
Matrix:2XRA-16-2N M6-170094/17-2N M6-170623//2XRA-18-2N M6-170095/19-2N M6-170096

フラット盤。2枚4面収録盤。箱入り。ジャケットのデザインベートーベンの肖像画をあしらったもの。下の松明をあしらったデザインの盤と番号は同じだが、フラット盤のほうが先に発売されていると思う。
 
仏VSM FALP381/2 発売年:1955/12
Matrix:2XRA-16-2N/17-2N//2XRA-18-3N/19-3N

GG盤。2枚4面収録盤。箱入り。音色暗め。この盤はすこし音がいいように思う。箱入り。ジャケットたいまつをデザイン。入手したこの盤には解説書はついていなかった。
 

解説書(4p.表紙とも)
米RCA VICTOR LM 6043箱表記、(LM6043-1,2 レーベルの表記) 発売年:1956/10
Matrix:G2 RP 2437 1S/2438 3S/2675 1S/2676 1S

GG盤。DGあり。2枚組。4面収録。箱入り。オートチェンジャー仕様。終わり拍手なし。アメリカでの初出盤だと思う。音質はXLP盤に近く良い。欧州原盤のアメリカプレスはなぜか人気が無く、欧州レーベルの初期盤に比べると、入手価格は大分安い。しかし、音質はいい。
 

ジャケット裏面(下左)
仏VSM(PLAISIR MUSICAL) FALP30.048/49 発売年:1958/10
Matrix:2XRA 16 21 M6_267581/2XRA 17 21C 00811 M B M 6 268223//2XRA 18 21CM6 268224/2XRA 19 21D 00812 M B M6 268597

LP2枚4面に収録。LP2枚ばら。GG盤。

 レーベルデザインに二種類確認している。
上写真の下右のレーベルの写真は、同じ番号の別レコード。ジャケットはまったく同じだが、レーベルデザインが全然異なる。レーベルに”Pathé”のシールが貼ってある。(シールの下はニッパーマーク)。この同じシールはジャケットにも貼ってある(二組のレコード両方とも)。写真上のレーベルはよく見るとニッパーマークとその半円上の”LA VOIX DE SON MAITRE”の部分は、色合いが異なり、どうもシールをはがした跡のようにも見える。
 それぞれの国のレーベルによっては、ニッパーマークが使用できない、と書かれている記事を読んだことがある。また、同じレーベルの運命(FALPPM 30.128)はシールが貼ってないが、ジャケットにはエンジェルマークのシールが貼ってあった。発売時期によって、権利関係が変わっているのだと思う。
 

下左は解説書。日本語、英語。16p.
米FMRS 87/88 発売年:1981
Matrix:FM1087B//FM1088A2/FM1088B

The Franklin Mint Record Society。2枚くみ3面に収録。第1面セル、クリーブランド管の1番が収録されている。赤盤。米CBS製。箱入り。音質は普通。モノラル盤。セル指揮の1番はステレオ盤。
プラスチックと紙を組み合わせた見開きのケースで、見開き表紙にレコードを収納するようになっていて半透明プラスチックのカバーで保護するようになっている(上の写真、下右がその写真)。中古LP店で、フランクリン・ミント・レコード・ソサエティの全集が20巻ほど積まれている中に見つけたレコード。1500円だったと記憶している。
 

解説書(8p.表紙とも)
独ELECTROLA E90 115/16(WALP1286/87) 発売年:発売年不明
Matrix:2XRA 16-6/17-5//18-6/19-10

GG盤。2枚4面収録。音色すこし暗め。箱入り。再発の独ELECTROLA E90シリーズは音質のいいのが多いが、これは、期待しすぎたせいか、特に音が良いという印象は感じなかた。

 
 
解説書を開けて撮影した。
独ELECTROLA STE90115/6
Matrix:2ZRA-16-1/17-1//18-1/19-1
ASDW90102//9103-レーベルのレコード番号の下に記載。
箱の左肩に、E90 115/6、WALP1286/87 の記載がある。
Breitklang盤(疑似ステレオ)
まだ音質の比較はしていない。
 
独ELECTROLA(DACAPO) ジャケットの表記:137 1008113、レーベル面の表記:1008111/1008121 発売年:発売年不明
Matrix:00 811 A-4/B-5//812 A-1/812-B1

擬似ステレオ。2枚組アルバム。レーベルにWIDESOUND STEREOと表記があるが、ブライトクランクの表記はない。別の技術か?。LP4面に全曲収録。レーベルにはHMVの表記(ロゴ)とニッパーマークがある。他のDACAPO盤とはレーベルのデザインが異なる。ジャケットのデザインは同じ。DACAPO盤は音質いいが、これはいまいちな印象をうけた。
 

解説書(4p.表紙とも)
独ELECTROLA WALP1286/87 発売年:発売年不明
Matrix:2XRA 16-4/17-2//18-5/19-6

フラット盤。2枚4面収録。音色すこし暗め。そんなに音がいいと思えない。箱入り。第4楽章後半、XLP盤と比較したがこのWALP盤は大分音がこもり、低音は少しダンゴ状態の印象。ぱっとしない。
 
 仏EMI(PATHE MARCONI) C151-53678/9
Matrix:M6317121 52546 MA 21 53678MA/M6 317813 52546 MB 53678 MB//M6 317303 52547 MA 21B

Referencesシリーズの廉価版。盤は薄く安っぽい。第1面に第1楽章、第2面に第2,第3楽章、第3面に第4楽章、第4面に交響曲第1番を収録。第2楽章が第3楽章といっしょに第2面に収録されているが、モノラルに限っては日本盤と異なる。日本盤は第1,第2楽章を第1面に収録している。
音質は明るく明解。中低音もクリア。現代的な音。WF盤よりいいと思う。カッティングの機械が良くなった結果ではないか。DACAPO盤は期待はずれだったが、この盤はお買い得。

   
左:箱、右はレーベル。レーベル上にPRESSED IN U.S.Aの印字があり。 
 
インナースリーブ、表裏。 
 

解説書 16P. 18cm X 23cm。印刷は英国。

 
 


上:解説書の最後のページの記述。英EMI初出のデータとこのレコードの発売データーが記載されている。

下:箱に書かれているレコード番号の箇所。

 

米Angel COLH 78/79(GRB 4003)  GG盤。発売:1961年5月
Matrix:2-XRA-X-16-D1/2-XRA-X-17-D1/2-XRA-X-18-D1/2-XRA-X-19-D2

2013年9月1日中古店で見つけて購入した。3000円だった。1961年発売にしては140gで当時としては盤は薄い。最新のカッティングだと思う。音質は日Angel XLP盤と遜色なくクリアな音でいい。音の雰囲気は少し異なる。

「フルトヴェングラーと巨匠たち 音元ブックス2 芸術現代社 昭和56年5月」の巻末に載ってるディスコグラフィーを見ると、このレコードは”P-M COLH78-9 61.6 F”とその下に”Ang GRB4003 61.6 U.S.A”と別々のレコードとして扱われている。初めのはP-MはPatheで、Fはフランス。ほかの資料も見てみたがフランスPatheでは出てこなかった。誤りではないか。箱、解説書、レーベルを見てもPatheの痕跡は全くない。 (2013年9月2日記)

  画像がエラーになっていて表示されていなかったので、修正して表示できるようにした。(2017年11月17日)

 

 

 この第九のレコードの音質について、以前から気がついていたことがある。第1楽章~第3楽章を聴いた後、第4楽章の音の雰囲気が違うと感じたことが何度もあった。

 第4楽章はどのレコードもLP片面に全曲収録されていて同じだが。前半の3つの楽章は収録方法がまちまち。そのため、いろんな原盤(カッティング用のマスターテープ)が作られたせいで、第4楽章と音の雰囲気が違うのではないかと推測してみたが、どうだろうか?。